パネル デスカッション

≪第一部≫ 13:30~14:10
パネラー:岡田智秀、斎藤健治、長橋裕之、:嶋田克朗
コーディネーター:成岡茂(NPO法人流山景観フォーラム副理事長)
 
【概要】
休憩中に会場からポストイットに質問を出していただき、パネルデスカッションを行いました。
 
▲ 左から、成岡、岡田、斉藤、長橋、島田の各氏
《参加者からのQ&A》
おおたかの森駅周辺の建築計画、駅前広場や道路整備のスケジュールはどうなっているのか。
(斉藤課長)現在のSC前のロータリーは仮のもので、最終的にはTX線を挟んで北側に平成25年までに整備する予定である。マンションなどの上物整備は地権者の意向や景気の動向などにより変化するので、はっきりとは言えない。
電柱の地中化や広告看板の規制はできないのか。TXの開発でも茨城県の駅前500mの範囲では全て電柱の地中化がおこなわれているが、なぜ千葉県側はできないのか。電柱の地中化は、総合計画に書いている。防災上意味がある。公共施設とのバランスで考えるべきだ。一部デベロッパーに負担をお願いしたらどうか。
(長橋係長)広告物の担当は道路管理課なので都市計画の私からは何とも言えない。電柱の地中化については、幅員27m以上の道路について順次地中化を行う。また、裏建柱の方法もある。当面電柱で処理するが、上物が出来て街のにぎわいが出てくるころになれば地中化となる。茨城県では宅地に電柱の地中化費用を上乗せしているように聞いている。
(会場から、まちづくり推進課担当)電線の地中化協議会で電線の地中化に取り組んでおり、TXの東西駅前線を中心に地中化する予定である。
(岡田講師)電柱の地中化は、手段である。将来の街のコンセプト、将来ビジョンが大切である。まちづくりのヒエラルキーの中で考えていくべきだ。擬木化の電柱を使うほどバカげたことはない。
複数の建物のスカイラインの指導はどうなっているのか。
(長橋係長)地権者の建築計画が明確でないので指導はできない。
(コーディネーター)ドイツの地区詳細計画のように細部までの地区計画がないのでスカイラインの指導までは無理と思う。
岡田先生のお話で「緑が重い。圧迫感がある。」とのコメントがあったが、ひとつの画面を取り出して印象を問うたからではないか。結果、緑の伐採につながらないことを希望する。
議論の題材として提起させていただいている。ひとつの見方としてそのような印象があったということだ。
小規模宅地の生垣が道路にはみ出した者は剪定が不可能だ。
(長橋係長)老人クラブなどに頼んで伐ってもらったらどうか。
地区計画に取り組む動機は何か。
(松ヶ丘自治会、景観フォーラム会員、桑原氏)松ヶ丘では、アパートができると植栽がないなど問題が多い。この地域は第1種低層住居専用地域で約700戸あり、その内30戸がアパートとなっている。植栽がされているのは2割に過ぎない。まちづくり指針の中で緑の固まり、シンボルツリーを指導している。
木を伐り過ぎて「市野谷の森」にはおおたかはもういないのではないか。「昔、おおたかが居た森」と改称しなくてはならないのではないか。
(斉藤課長)まだ、おおたかはいるのでご心配はいらない。大丈夫。
景観と生物多様性はどのように連携しているか。流山市の公園などに野鳥のエサとなる樹木が少ないせいか、個人宅のピラカンサや万両の赤い実は野鳥に食べられてしまう。もっと野鳥のエサになる木を植えるべきではないか。
(会場から、日大、押田さん)緑地計画では四季を意識したものにすべきだが、冬を意識した植栽が少ない結果かも知れない。また、市街化区域の生産緑地も減少していることも原因ではないか。
市としてのまちづくりのグランドデザインを教えてください。
(コーディネーター)総合計画、都市計画マスタープラン、景観基本計画と市民参加で取り組んできたが、計画を作り終えるとなぜか市も市民も関心がなくなり有名無実となってしまっている。もっと計画を実施指針として重視する仕組みが求められる。
最後に、パネラーにひとことずつコメントをいただきました。
(島田理事長)
まちづくりに取り組む人を見つけるべきだ。
(長橋係長)
こういう企画をこまめに実行することだ。「私の家はみんなの景色」との認識で取り組むこと。
(斉藤課長)
岡田先生の景観まちづくりワークショップをぜひ実行していただきたい。
(岡田講師)
3つの視点を提起する。
(1)景観の意義
 ①景観は複数のものとの関係である。
 ②他地域との差別化、ブランド、グリーンチェーン景観計画
(2)市民の主体性の育成
 どうしたいか。どう考えていくか。共通の土俵で学び合える。ワークショップ。
(3)どこに緑を置くか
 単に緑を多くではなく的確な緑の配置が大切。
(コーディネーター)
景観まちづくりワークショップを実施するなどこのような機会を今後とも設定し、流山市の美しい景観への取り組みをNPO法人流山景観フォーラムは今後とも取り組んでいきたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿